赤字覚悟の1日出店、準備からお土産販売してみた感想とリアルな収支の全記録
2018年6月5日に北海道の札幌で1日だけお土産販売していました。
参考:2018/6/5 おみやが札幌のチ・カ・ホで1日出店します!
その後、札幌で実際に出店して、1日だけのお土産販売をしてきました。
今回初めてのことでどうなるんだろうとずっとドキドキというか、頭の片隅にはずっとあったことなので、終わってホッとしています。
1日販売してみて、どんな感じだったのかや、どんな準備していたのか、リアルな収支についてもこのページで紹介していきますね。
準備編
出店が決まったときは、とりあえずやってみようという気持ちだけで、何をどうすればできるのかがわかっていませんでした。
お土産を販売するといっても、どうやって仕入れをしたらいいのかさえもわかりません。
そんなところから販売までたどり着けた記録を紹介します。
お土産の仕入れ(商品の手配)
一番苦労したのがお土産の仕入れです。
これがないと販売できませんからね。
出店が決まった頃は、取材をいくつか始めたこともあり、そのつながりをきっかけに商品を手配ができればと思っていました。
最初はそう思っていましたが、販売するにしてもテーマを決めておいたほうがいいだろうという話になり、札幌だと九州の物産展が人気というのを地元の方から聞いて、九州特集にすることに。
九州といえば、和菓子女子せせさんがいるということで、せせさんつながりで多くのお店のお菓子を準備できました。
1つも集まらなければどうしようと思っていたのですが、おかげで有名どころのお菓子も準備することができて、ありがたかったです。
また、もう1人メールのやりとりをしてくださった方がいましたので、その方がいなければ商品集めが難しかったかもしれません。
最初は九州の各県のお土産を1つずつと思っていたのですが、なかなかうまくいかず最初の理想よりは商品数が少なくなりました。
(商品数が少なくなったほうが結果的にはよかったですが・・・あとでその理由を紹介します)
クレジットカードリーダーの準備
ノマド的節約術を運営していることもあり、支払いはクレジットカードに対応しているほうがいいと思っていました。
自分が支払うときはクレジットカード払いできるほうがうれしいですからね。
そういうこともあって、会計するときにクレジットカード払いできるようにリーダーを準備しました。
最初は楽天ペイにしようかと思っていたのですが、申込手続きがかなり面倒に感じたので、結局はSquareにしましたね。
全員分の宿泊予約を手配
今回出店側で参加したのは、札幌に住んでいる人だけではないため、宿泊費のことも考えないといけません。
どうせならみんな一緒のところに泊まったほうがコミュニケーションもよりとれると思ったので、Airbnbで宿泊予約することにしました。
Airbnbを使ったのは、紹介数が増えたことでクーポンがたくさんたまっていて、宿泊費を節約できるというのも大きかったです。
ノマド的節約術をやっててよかった・・・。
おかげで、4人が宿泊できる一軒家を借りることができ、そこでみんなで話せたり、打ち上げをしたりできましたよ。
また、事前に商品を送ってもらう場所が必要だったため、Airbnbで一軒家を借りてしまったほうがみんなもいるし運びやすいということで合理的というのも思いました。
荷物の搬入や、売り残った商品を持って帰るときにも会場から近かったこともあって、Airbnbで部屋を借りたのは個人的にも大正解だったと思います。
出店前日の動きについて
札幌には出店の前日にみんなで集合して、打ち合わせしたり士気を高めるつもりでいました。
Airbnbのチェックインは15時からで、荷物が届くのは16時以降にお願いしていたため、15時ちょうどぐらいにはチェックインすることに。
事前にAirbnbのオーナーさんにもダンボールが届くことの許可を得て、住所も教えてもらえました。協力してくださってありがたかったですね。
16時以降に荷物が届くだろうと思って、それまでは仕事をしながら待っていようと思ったら、15時半ぐらいにインターホンが鳴り、早速1つの商品が届きました!
その後またすぐに残りのお菓子も一気に届きました。
商品が無事に届いてホッとしましたね。一番不安でしたから。
もし届かなかった場合は、札幌エリアの百貨店に駆け込んで九州のお土産をかき集めようとさえ本気で思っていました。
クレジットカードリーダーの動作確認
販売当日はクレジットカード払いにも対応するため、クレジットカードリーダーがみんな使えるようにしておかないといけません。
そのため、みんなが集まったあとにカードリーダーの操作をみんなで勉強することに。
最初は操作方法にとまどいましたが、なんとか無事に試しの決済ができたので、ここでもホッとします。
また、このタイミングで全商品をまとめたセットを作ろうというアイデアがさくらさんから出て、新しく作ることにしました。
夕食をみんなで食べる
これでひと通りの準備ができたため、このあとは夕食に行くことに。
せっかく札幌に来ていますし、札幌ならではのものを食べないとですね!
ということで、おすすめのスープカレーをいただいてきました。
奥芝商店のスープカレー!! pic.twitter.com/vVle1OyktY
— さくら?フリーライター (@sakura_tea_2018) 2018年6月4日
荷物搬入のためにタクシーを使うことに
商品が前日に届いたはいいけど、当日にどうやって現地まで運べばいいのかは決めていませんでした。
最初はレンタカーを手配しようかというアイデアが出ていましたが、距離も近いしタクシーを2台呼んだほうがいいのでは?という話が出て、結局そうすることに。
札幌のタクシー会社に電話して、前日のうちに予約も完了しておきました。
もちろん、タクシーに荷物を乗せることは伝えた上で、ですね。
出店当日の準備について
チカホでの準備は9:00〜10:00しかできません。
そのため、ちょうどいい時間にタクシーが到着するように準備して向かいました。
一番近い地下の入口を指定して、タクシー到着後はみんなでダンボールを分担して運びます。
地上から地下に運ぶし、一気に全部は運べないため、一人地上で見張りつつという感じですね。
商品を無事に搬入できたら、そこから販売するための資材を借りることになり、当日の販売場所に運びます。
キャスター(ころころした車輪みたいなの)がついているため、机などは重たいものの、割とカンタンに運べましたよ。
当日は5人で準備と販売を行ったため、設置はすぐに終わりました。
10分ほどで完了したでしょうか。
こういうときのおみやチームワークはいいなあと思いますね。
札幌チカホでの出店準備、着々と整ってます! pic.twitter.com/EYFEv3VKNw
— 松本 博樹 (@peter0906) 2018年6月5日
— せせなおこ(和菓子女子) (@nao_anko) 2018年6月5日
販売を開始してからの売れ行きについて
ここからはいよいよ実際に出店してみての反応についてです!
気になるところですよね。
設置ができたらすぐ販売を開始したのですが、オープンしたらすぐにお客さんが来てくれました!
これがすごくうれしいんですよね。
と思ったら、私のことを知ってくださっている方でした。
ありがたすぎますね。
発信を続けていてよかったと思った瞬間の1つです。
たまたま北海道に遊びに来ていた、ブロガー仲間の小松ゆみさんも開始早々に来てくれました!
小松さんつながりで来てくださった方も!
これでいい感じでスタートできたのかなと思っていたのですが、実際はそんなに甘くありません。
そもそもおみやのことが知られていないのが当たり前ですし、チカホ自体が札幌駅と大通駅との間にあるところで、目的を持って歩いている人がほとんどのため、人通りは多くてもなかなか足を止めてくれませんでした。
また、販売に慣れていないメンバーが多いこともあり、最初の1時間ぐらいはほとんど売れなかったそう。
5人でやっていたため、交代しながらでした。
自分は最初だけいて、その後1時間ほどは休憩していたため、聞いた話になります。
開始早々は調子よかったものの、やっぱり難しいですね。
戻ってきたあとは自分も販売することに。
ですが、なかなか足を止めてもらえない時間が続き、思い切って陳列を変更してみることに。
最初の並びが洗練されすぎていて、「ツッコミどころがない」というせせさんの意見をヒントに、カステラをひたすらに並べるというやり方に変更したら、そのあとからカステラがちらほらと売れるようになりました。
それまでは1つも売れていなかったカステラが少しずつ売れるようになり、カステラばかりが売れるようになったのはすごくおもしろいと思いましたね。
また、前で2人以上並んで販売していると威圧感も出るだろうということで、売り子は1人だけにしてもう1人は商品説明のサポートをするという方法に変更しました。
商品を手にとってジロジロと眺めたり、お客さんが来たときに気になっているであろうことを先回りして質問したりという工夫をしていましたね。
少しずつ工夫していくことで、売れ行きもよくなり始める傾向があったのがうれしかったですね。
販売も人間心理の要素が大きいのだなと実感しました。
一番多く売れた時間帯はお昼休みの12時台でしょうか。
人通りも多くなり、足を止めてくださる方も増えて、その結果商品が多く売れました。
12時台は調子良かったですが、お昼休みが終わるとやはり売れ行きは思うように伸びません。
この頃になると、思ったよりも売れないんだなというのをはっきりと実感するようになります。
考えたくはなかったですが、確実に売れ残るだろうというのを意識しながらも、1つでも多く買っていただこうという気持ちでいました。
歩行者の目線の動きを見て、ブースが目に入るようにポップを作ってみたり、人が群がって人気がある雰囲気を演出したりはずっとしていましたが、それも段々と効果が出なくなった印象があります。
また、箱でしか売っていない商品をバラで買えるようにするアイデアも出してくれてすぐに行動したりもありました。
最初はこちら側もテンション高くやっていたのはあるものの、どうしても疲れも出てくるし、なかなか結果が出ないのもあって、それが何気なくお客さんにも伝わっていたのかもしれませんね。
なかなか結果が出ない時間帯に、長年仕事でお世話になっているライターのなつみとさんが来られて、少し空気感が変わったと思います。
札幌とうちゃく!
おみや @omiya_data がリアルにお土産売ってる✨✨
個包装でも買えるのありがたい☺️ pic.twitter.com/JoqCjBMst0— なつみと(元・吉見夏実)Webライター・講師 (@NatsumiToshi) 2018年6月5日
売れ行きのほうはなかなか伸び悩みましたが、おみやのFacebookページを見て来てくださった方もいましたし、その点では手応えがゼロというわけではありませんでした。
また、おみややノマド的節約術を知っているということで来てくださった方も他にもいて、それがきっかけで買ってくださったのはとてもうれしかったですね。
ただ、18時まで販売してみて、思った以上に売れませんでした。
こんなに販売って難しいんだな、というのが正直な感想です。
17時58分ぐらいで「もう終わりましょうか?」という他のメンバーの声がありましたが、個人的には最後までやりきりたかったので、ギリギリまで粘りました。
今もこうやって文章を書いていますが、悔しい気持ちしかないですね。
失敗したとは思わないですが、もうちょっと売れたのではないかという気持ちはずっとあります。今でも。
Twitterでは以下のような文章を書いてますが、やっぱり悔しいです。
おみやの札幌出店、無事に終わりました!思ったよりも苦労してなかなか売れなかったのですが、それもまたいい経験になったと思います。
販売をしていくなかでみんなでアイデアを出しながら見ていただく工夫ができていったことがよかったかな。おみやメンバーの一致団結と柔軟さがいいなあと思いました— 松本 博樹 (@peter0906) 2018年6月5日
18時から片付け
チカホでの出店は18時までだったのも惜しいところ。
これからの時間がサラリーマンが多くなる時間帯なのに撤収するのは残念でした。
でも、こればかりはルールなので仕方ありません。
売れ残った商品は持って帰らないといけないため、行きのときと同じようにタクシーを使って運んでもらうことに。
しっかり完売していれば、ダンボールがほとんどなくなったのでタクシーを使わずに交通費を浮かせられたんですけどね。
そこまで大きな値段ではないですが、タクシー代を払うときもなんだか悔しい気持ちになりました。
お疲れ様会をしました
とはいえ1日みんなで協力してできることはやりましたので、Airbnbで借りてた部屋に戻ってお疲れ様会をしました。
こういうときに一軒家を借りていてよかったなあと思いますね。
周りに気をつかう必要もなく、リラックスしながらみんなで話せたのはとてもよかったです。
出前で寿司を注文できるのも一軒家を借りれたからこそ。
売れ残ったお土産を譲ることに
お疲れ様会をしたあとは、売れ残ったお土産をどうやって配るかです。
メンバーで食べ切れる量ではないため、コワーキングスペースや勉強カフェなどのシェア事業をしている人に連絡をとって、引き取っていただくことになりました。
すぐに連絡をとって、幸いなことに翌日朝までにOKしてくださったため、Airbnbの部屋をチェックアウトするまでに全商品を送り届けることができましたよ。
このときの送料も自己負担になってしまったので、やっぱりこのときも悔しい気持ちが出てきました。
商品が余ってしまって食べきれず賞味期限が来てしまうということが避けられたのはよかったですけどね。
リアルな収入と支出はどうだった?
ここからは、実際にどれぐらい売上があって、経費がどれぐらいかかったのかを紹介します。
これを見ると私が悔しいと言っている理由もわかるのではないでしょうか。
項目 | 収入 | 支出 |
---|---|---|
合計 | 63,420円 | 311,586円 |
出店料 | 10,100円 | |
カードリーダー | 4,900円 | |
宿泊費 | 45,344円 | |
日当 | 40,000円 | |
メンバーの交通費 | 70,280円 | |
お土産代 | 118,006円 | |
振込手数料 | 614円 | |
両替手数料 | 200円 | |
タクシーの往復 | 2,250円 | |
返送料 | 5,540円 | |
夕食代 | 14,322円 | |
当日現金売上 | 62,620円 | |
クレジット売上 | 800円 | |
クレジット手数料 | 30円 |
自分の交通費や人件費は抜いています。
見ての通りで、収入に対して支出が明らかに多く、大赤字ですね。
もちろん、やる前から赤字になることは想定していました。
実際に販売してみてどんな反応を得られるのかや、人の動き方を見て学ぶこと、それらをメンバーが共有して何かを感じてもらえればと思っていましたので、将来役に立つのであればと思っています。
黒字を目指すのであれば、そもそも5人も必要ないですからね。
やはり、人件費やそれにまつわる宿泊費や交通費は相当高くなっています。
また、売上もお土産代すらカバーできなかったのも悔しいですね。
お土産自体はとてもいいものを集めているので、自分の見通しがよくなかったのもあると思います。
思ったよりも売れなかったため、平日にチカホで出店するのであれば、商品数を絞ってもいいかと思いました。
想定よりも商品数が集まらなかったことは、結果的に赤字額を減らすことになりましたね・・・。
次回も機会があればやってみたい
今回、実際に販売してみたことで気付いたこともたくさんありました。
赤字になるのはあらかじめわかっていて、その結果何を学べるか、その後どう活かすかのほうが大切です。
自分には気が重いと思っていましたが、思い切って行動してみると案外できちゃうものだなと思いました。
もちろん周りの協力があってこそですが、自分の中で無理と思うのではなく、とりあえずやってみるのが大切だなと思います。
でも次やるならばもっと結果を出したいですし、今後のためにやったほうがいいと思うことを思いつく限りでまとめておきました。
- ドキュメンタリー動画の撮影と制作
- SNSでのリアルタイム情報発信
- 売れない場合は懇願するツイートをすればよかった
- おみやの知名度を上げるための施策
- おみやを知られていないこと前提での販売と見せ方
- 事前の情報告知と参加者の巻き込み
次回やるときはもっとできることを試して、より次につながるようにしていきたいですね。
今回のリアルなレポートが参考になればと思います。
SNSで拡散していただけるとうれしいです!
おまけ:参加者のレポート
参考:イベント|チカホにおみやとブロガーさんがやってきた
参考:ノマド的節約術の松本さんの1日リアル店舗「おみや」札幌出店に行ってきた
参考:札幌チカホのおみや出店イベント!九州おみやげ品を買ってみた!